金融機関で働いていた時、年末に向けてどのように取引していたか、思い出しながら書いてみようと思います。
運用会社で新米の頃、最初に教わったことのひとつは、保有銘柄の損益を見ないこと、損益に関係なくその銘柄の今の価格について考えることでした。
しかし、販売会社の時は、年末が近づいてくると、その年の税金の損益を見ながら幾らか売却をする顧客が多かったですし、私もそれについて別の考え方などをお話することはほとんどありませんでした。
個人投資家は決算がないので時間の長さを自由にできることが最大の利点だと思いますが、税金は最大のコストでその区切りは12月末です。
私も販売会社でスタートした頃は、大きく下がっている銘柄を今年は利益が多いからとこの水準で売却してよいのか、ある銘柄の損切りを行った年に今まで良いと思って継続保有し利益が乗っている銘柄を売却してよいのか、などについてよく考えていました。
でも、税金が関係なければその時多分売却していないだろう銘柄を半年とか1年程度後に見てみると、売却しても悪くはなかったということが多かったように思います。
売却の判断は購入以上に難しいのではないか、税金のために売却してもしなくても結果はそれ程変わらない、だから細やかなコスト削減をしたければすればよい、というのが過去の経験から私が感じていることです。
理論武装した方には負けそうですが。
しかし、細やかに留めること、そのために大きく売却してポートフォリオが変わるような入れ替えを行うのは本末転倒です。
ということで私は今年は配当金が少しあったので細やかな損出しの売却をしました。
これだけ良い相場なのに大きく下げた個別銘柄があることが残念ですが、少し比率を減らして損を出してまたその銘柄の追加購入を考えたいと思います。
一方で、この話はインデックス投資などで長期投資を行っているのであれば、全く必要のないことです。
私はインデックス投資が最良と思いながら、資産運用を楽しみたいと思って個別銘柄投資を行っているので、その失敗と成功の結果といったところでしょうか。
来年からの新NISAは非課税投資枠が拡大し、非課税のメリットが増えてとても嬉しいことです。
新NISAは税金のための売買は必要ないので、それに合った投資スタイルで投資する必要があると思います。
ご来訪ありがとうございました。
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