先月は株式市場の下落速度が速く、久しぶりに動揺しました。
大幅下落の中、買いを入れてみると買えた直後に驚くほど下げる…、熱すぎるものに触ってしまって手を引っ込めるように、やっぱり触るのはやめよう、といった感じでした。
長く相場にいるので、この嬉しくない経験も何度かあるのですが、今回は傷んでいるのが自分の資産のポートフォリオなので、説明しなくてもよいということが有難く、それゆえ打診買いもやりやすく、これが良い方に働くのか悪い方に働くのかと考えたり、忘れそうな昔の相場を思い出そうとしたり、新鮮ともいえる日々でした。
一方で言い方を変えると、何となく考えながらも、あまり相場を見ると損失が嫌になるので、放置して見ないようにもしていました。
どちらを強調するかでニュアンスが変わってしまいますが、両方ともそのとおりで、そのような気分をコントロールしながら冷静に市場を見ることが重要だと思います。
市場の上下ではなく動きを見るために、配当利回りを重視するという観点からグラフを載せてみたいと思います。
以前、投資の情報収集について書いた時と変わらず有料のサイトなどは使っていないので、データが取りやすく、グローバルな株式市場を対象にできるということで、S&P配当貴族指数に着目します。
配当に着目した指数として別の指数のグラフを載せていたこともありましたが、今後は基本はS&P配当貴族指数をチェックしようと思っています。
「S&P配当貴族指数は、原指数ユニバースの中で、指数で定められた年数にわたり一貫して増配する、及び(または)配当を維持する方針に従っている企業のパフォーマンスを測定します。」
※S&P Dow Jones IndicesのサイトのS&P配当貴族指数メソドロジーより
※グラフはS&P Dow Jones Indicesのサイトよりトータルリターンのデータを取得し独自に作成
まず上から、2024年8月末までの10年間の指数のパフォーマンスで、日本株式、米国株式、グローバル株式、グローバル株式は新興国も入っている指数です。
次の棒グラフは、毎月末の1年前からの指数のパフォーマンスの差で、同様に日本株式、米国株式、グローバル株式です。
日本株式は円建て、米国株式とグローバル株式はドル建てですから、米国株式とグローバル株式に円で投資した場合は、ドル円のパフォーマンスがここに加わるので、ご参考にこの間のドル円レートのパフォーマンスのグラフも載せてみます。
※三菱UFJリサーチ&コンサルティングの外国為替相場情報よりデータを取得し独自に作成
104円くらいからのスタートなので為替ではプラスに寄与している期間が長く、円で投資をすると考えるとこの3指数の中では、米国株式のパフォーマンスの良さが一層引き立つと思います。
今までも何度か書いてきましたが、この10年間では日本だけが配当貴族指数のパフォーマンスが良好です。
今回グローバル株式の指数のデータも確認し、米国株式の比率が60%程度と高い影響もあるはずですが、グローバル株式全体を投資対象としても配当への着目はうまくいっていないのだなあと思いました。
しかし、最近はその差が縮小していて、現在の急激な動きの中、物色の動向が変化していることを表していると思います。
相場の転換点を予測することは難しいため、配当に着目することは変えずに、より下がったものを買うというのを地味に継続して実行するしかないと思っています。
これらの指数のインデックス運用のETFと投資信託もあり、私も保有しているものがありますから、動きを見ながら継続的に投資を検討したいと思います。
ご来訪ありがとうございました。
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